金は、様々な用途で需要があり、幅広く活用されている物質です。
通貨として、アクセサリーとして、工業用品として、様々な場面で金は使用されています。
通貨として
いつ紙くずになるかもしれない紙幣に比べて、金は全世界で普遍的に価値が認められています。
例えば、相場というものを度外視し、単純に考えれば、一万円分の金で一万円分の商品・サービスを購入することが出来るということです。
つまり、金は、各国政府が保証する紙幣とは違い、金の価値を認める全ての国が保証していると言えるのです。
そのため、多くの国は、自国がどのような状況にあっても価値を保持してくれる金を、国策として備蓄しているのです。
工業用品として
金は、柔らかく、可鍛性・延展性があるため、金箔や金糸なども容易に作ることも可能です。
この金箔は、見た目の華麗さだけでなく、酸や水に対して耐久性が高いため、金箔を貼った物質を腐食などから保護する役割もあるのです。
腐食から守るという目的としては、金メッキも同様の目的で使用されています。
人工衛星や宇宙飛行士の船外活動用のヘルメットなどにも貼られていることは有名です。
また、一昔前であれば、「質の良い入れ歯は金歯」と広く評価されていましたが、これも金が金属素材として柔らかく、加工しやすいため、噛み合わせが馴染みやすいというメリットがあるからなのです。
金は、腐食性・反応性が低いため、長期間人体に入っていても錆びたり、アレルギーを起こすというような害が発生することもありません。
それだけでなく、長期間使用しても金の成分が外部へ流れ出す恐れもないのです。
同様の理由で、割れた陶器を修理する際に、接着剤の代わりとして使用されることもあります。
金は、電気抵抗が小さいため、伝導性が高いという点においても優秀な物質です。
そのため、電子部品やコンピューターの回路などには不可欠な存在です。
よりクリアで、より高速の電気信号を伝えることが可能で、腐食する危険性がないため、最先端の電気製品においては代えがきかない程の優秀な物質なのです。
