金地金や金貨の売買時には、消費税が掛かります。
ただし、消費税は「購入する側が負担する税金」になるため、金を売却される際は、売却価格に消費税が上乗せされた金額を受取ることになります。
売却時の貴金属への消費税は、売却価格にプラスされ、貴金属を買い取る業者側の負担となります。
そのため、通常、貴金属買取業者の金の店頭買取り価格は「税込み買取り価格」と表示されます。
逆に、購入される場合にかかる消費税は、購入価格にプラスされ、お客様の負担となります。
消費税増税で金が儲かる?
2014年(平成26年)4月に消費税が増税されることが決定していますが、この消費税増税により、金買取り価格は上昇することになります。
例えば、現在であれば、買い取り価格が仮に1グラム4000円とした場合、現行の消費税5%が上乗せされて4200円で買い取られることになります。
しかし、消費税が8%に上がれば、税込み買い取り価格の上乗せ分も、それに併せて上がることとなり、買取価格は4320円となります。
この例で言えば、1グラムにつき120円の差が生じることになるため、貴金属を売却するなら、消費税増税後の方がお得だということになるのです。
そのため、単純に金価格が同じ水準であれば、消費税が5%の時に金地金を買取り、8%になった時点で売ればその分が利益となるわけです。
しかし、必ずしもその通りになるとは限りません。
なぜなら、金価格は需要と供給や国際情勢などによって決まり、日々変動しています。
仮に、金の価格を1グラム4000円とし、消費税5%が上乗せされた4200円で購入したとしても、売却時に金価格が3800円に下がっていた場合は、消費税の8%が上乗せされても、税込み買取り価格は4104円に下がってしまうため、1グラムあたり96円の損となるわけです。